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青色発光ダイオード(LED)の特許をめぐり、国内外で訴訟合戦を繰り広げた豊田合成(愛知県清須市)と日亜化学工業(徳島県阿南市)の研究者計八人が、日本結晶成長学会の技術賞を受賞する。過去の経緯があるだけに、学会は「同時受賞は歴史的。今後もこの分野で日本企業に活躍し続けてほしい」としている。
豊田合成は、青色LEDを発明した名城大の赤崎勇教授の協力を得てLED量産化に成功した。一方、日亜化学では、当時所属していた米カリフォルニア大の中村修二教授と今回の受賞者が、赤崎教授の研究成果を独自に研究し、実用化に結びつけた。 青色が登場したことで光の三原色がそろい、LED照明が実現した。両社は六年間の訴訟合戦の末、二〇〇二年に和解。世界の市場を両社がリードしている。 技術賞は物質の結晶を作る新方法を見つけたり、応用を進めたりした個人や団体に毎年贈られる。信頼性の高いLED製品を量産化した点が評価され、豊田合成の柴田直樹さんや日亜化学の向井孝志さんらの受賞が決まった。授賞式は十一月に九州大である。

【中日新聞 2012/07/27 】

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